権利行使と決済

予備知識

オプション取引では、買い方が権利を行使すると、対象とする商品を「権利行使価格」で手に入れることができます。この時売り方は権利行使に応じる義務があります。

権利行使が満期までの間、いつでも権利行使をできるものを「アメリカン・タイプ」と言い、満期日にのみ権利行使できるものを「ヨーロピアン・タイプ」といいます。

日経225オプションは、取引最終日の翌日(満期日)にのみ権利行使可能な「ヨーロピアン・タイプ」です。取引最終日に残った買いオプションのうち、利益が出ているものは、買い手が権利行使をしたものとみなされ自動権利行使が適用されます。実際には日経225オプションは、現物の受渡しができませんから、権利行使価格とSQの差額のみを受払いする差金決済が行われます。なお、取引最終日に残った買いオプションのうち、利益の出ていないものは自動的に権利放棄されます。

また、オプション取引ではSQ算出日まで待たずに反対売買で決済をすることも可能です。反対売買とは、当初の取引と反対の取引を行うことで、プレミアムの買値と売値の差額を受け渡し、取引は終了します。たとえば、コールオプションのプレミアムが300円のときに買い、その後500円に値上がりしたときに反対売買を行えば差額200円が利益となります。

日経225が期日までに上昇すると予想し、コールオプションを購入する場合のグラフ

日経225が17,300円のときに、17,500円で買う権利を、プレミアムが(140円×1000倍)のときに購入

  1. 1権利行使する場合

    思惑があたり、期日に18,000円になった場合、17,500円で買う権利があるので権利行使
    (18,000-17,500-140)×1000=360,000 ⇒ 実質360,000円の利益

  2. 2途中で反対売買する場合

    17,600円になった時点で、プレミアムが(400円×1000倍)のときに反対売買
    (400-140)×1000=260,000 ⇒ 実質260,000円の利益