日経225先物のCFDとは?取引するメリットと注意点をわかりやすく解説

CFDお役立ちコラム

CFDの中には、日経225先物の価格をベースとした(参照原資産とした)銘柄があります。本記事では、日経225先物が参照原資産のCFDを取引するメリットや注意点などを詳しく解説します。

CFDとは?

CFDとは「Contract for Difference」の略で、「差金決済取引」のことを指します。売却金額と買付金額の差額だけをやり取りするのが大きな特徴です。

一般的に現物の株式などを売買する場合、現金で株式を買い、売却した際に売却代金を受け取るという流れになります。しかし、CFDの場合は買い注文を出す際に、取引額に応じて「証拠金」と呼ばれるお金を証券会社の口座に預け入れるのみで、現物の受け渡しは行いません。利益が出たら利益分のみ受け取り、損失が出たら損失分のみを支払う形で取引を行います。

CFDには、株価指数や株式、債券やエネルギー(原油・天然ガス)などさまざまな商品を原資産とする銘柄が存在しており、取扱銘柄の種類は証券会社によって異なります。

なお、日本人から高い人気を得ているFX(外国為替証拠金取引)も広い意味ではCFDの一種といえるでしょう。FXとは二国間の通貨を売買することで生じる差額によって、利益を得る取引です。FXにおいても、現物の外貨をやり取りすることはなく、差額のみの受け渡しを行います。

CFDの「日本225」とは?

GMOクリック証券では、株価指数CFDの一つとして「日本225」を取り扱っています。日本225とは「日経225先物」を参照原資産としたCFDです。

日経225は、東京証券取引所プライム市場上場銘柄のうち、日本経済新聞社が選定した代表的な225銘柄で構成される平均株価のことで、「日経平均株価」と呼ばれることも多くあります。この日経225を対象とした先物取引(※)が「日経225先物」です。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)、シンガポール証券取引所(SGX)などに上場されています。

※特定の商品を、将来の定められた期日に、あらかじめ取り決めた価格で売買することを約束する取引のこと。

「日経225先物」の構成銘柄は、全業種からバランスを考慮して選ばれているのも特徴です。つまり、「日経225先物」を参照原資産としたCFDである「日本225」に投資することで、日本の株式市場全体に投資するのと同じような効果を得られます。

CFDの「日本225」の取引単位はCFD価格の10倍です。たとえばCFD価格が30,000円の場合、30万円が1取引単位となります。取引時間は月曜~金曜の8:30~翌7:00(夏時間は8:30~翌6:00)です。

「日経225先物」とCFDの「日本225」の違い

日経225先物と日本225の特徴には大きな違いがあります。

違い1:決済期限の有無

日経225先物は株価指数先物取引であり、未来の価格を事前に約束して売買する取引です。そのため、日経225先物には、明確な決済期限(限月)が設けられており、価格が変動し損失が発生しているタイミングでも、期限が到来すれば決済しなければなりません。

一方、CFDの日本225には、決済期限がなく長期保有することも可能です。市場の動向を見ながら決済タイミングを判断できるため、さまざまな戦略が立てられるでしょう。

違い2:レバレッジ倍率

CFDと先物取引は、ともに現物をやり取りするわけではなく、一定の証拠金を取引の担保として預け入れる仕組みになっているので、口座資金以上の金額を取引することも可能です。このように、少ない資金でも大きな金額の取引ができる仕組みを「レバレッジ」と呼びます。

日経225先物取引の最大レバレッジは20倍程度、日本225は10倍となっています。高いレバレッジをかけると損失も大きくなりやすいことをおぼえておきましょう。

違い3:取引手数料

通常、日経225先物では1単位当たり約200〜300円の取引手数料がかかります。一方、CFDの日本225では取引手数料がかからない代わりに「スプレッド」と呼ばれるコストを負担するケースが一般的です。

スプレッドとは、買値(ASK)と売値(BID)の差のことです。たとえば買値が30,005円、売値が30,000円の場合、5円がスプレッド相当額です。スプレッドを上回る価格変動がなければ、利益を得られないため、スプレッドは実質的な取引コストとして考えられています。

ただし、CFDの日本225のスプレッドは数円程度で済むケースが多く、日経225先物の手数料を大きく下回ることが多いです。手数料を抑えられれば、手元に残る利益を増やしやすくなるでしょう。 
※日本225(CFD)には価格調整額の受け払いが発生します。

CFDの「日本225」を取引するメリット

ここではCFDの「日本225」を取引する3つのメリットを株式投資と比較しながら解説します。

ほぼ1日中取引ができる

日本国内の株式は平日の「9:00〜11:30」「12:30〜15:00」といった決められた時間でしか取引ができません。

一方、日本225は平日の8:30~翌7:00までとほぼ1日中取引ができます。取引時間が長いため、日中忙しい方でも、帰宅後の時間やスキマ時間を使うなど、ライフスタイルに合わせた取引が可能です。取引の機会が多くなれば、その分利益を得るチャンスを逃さずに済むでしょう。

少額から始められる

日本225は、株式投資と比べて比較的少額から始められるのがメリットです。

例えば、トヨタ自動車やソニーなどの代表的な株を購入するには最低でも数十万円〜数百万円の資金が必要です。

日本225はレバレッジも考慮すると、数千円程度からスタートできます。まずは少額から始めて、取引に慣れてきたら取引数量を上げるといったことも可能なので、初心者でも比較的取り組みやすいでしょう。

売りからでも取引できる

CFDでは、取引で生じた差額だけをやり取りすれば良いので、「買い」だけではなく「売り」から取引を始められるのも大きな特徴です。

たとえばCFD価格が3万3,000円のときに売り注文を出し、3万1,000円になったタイミングで買い注文を出せば、2,000円分の利益を得られます。

現物の株式取引で利益を上げるためには、値上がりしそうなタイミングで買い注文を出すしかありません。しかし、日本225なら、相場が不調で価格が下落傾向にあるときでも、利益を狙えるチャンスがあるのです。

CFDの「日本225」を取引する際の注意点

CFDの「日本225」を取引する際には、メリットだけではなくいくつかの注意点もあります。

追証が発生する可能性がある

CFDの取引中に損失が拡大していくと、証拠金維持率(時価評価総額÷必要証拠金×100(%))が下がっていきます。証拠金維持率が設定された基準を下回ったときに追加で入金を求められることがあります。これが「追証(追加証拠金)」です。追加入金できない場合はポジションを決済しなければならないため、意図しない取引につながる可能性があります。

追証が発生するのを防ぐためには、ポジション量を調整して無理のない範囲で取引をすることが大切です。また、取引に失敗したと思ったときには、損失が一定の水準に達したタイミングで自ら決済する(損切りする)のも有効でしょう。

ロスカットの可能性がある

取引量を増やしてレバレッジを高くすると、資金に対して大きな利益を狙える反面、損失時に失う金額も大きくなってしまいます。損失が膨らみ証拠金が少なくなると、ロスカットが執行される場合もあるので注意が必要です。

ロスカットとは損失が一定額に達した場合に、証券会社が保有するポジションを自動的に決済する仕組みのことです。ロスカットには必要以上の損失拡大を防ぎ、投資家を保護する役割があります。しかし、強制的に決済されるため、意図しない取引につながることもあるでしょう。

なお、急激な価格変動が起きた際にはロスカットが間に合わず、証拠金を上回る損失が発生する場合もあるため注意しましょう。
取引に慣れるまでは、低レバレッジでリスクを抑えた取引を心がけてください。

日本225を取引するなら「GMOクリック証券」を検討しよう

CFDの日本225を取引するなら、GMOクリック証券での口座開設を検討してみてください。

店頭CFD取引高シェアで9年連続国内No.1(※)の実績を誇るGMOクリック証券では、日経225先物を参照原資産としたCFD「日本225」を取引できます。取引手数料は無料で、最大10倍のレバレッジをかけた取引も可能です。
デモ取引も利用できるため、ある程度取引の練習をしてからスタートしたい人に適しています。
商品CFDや外国株CFDなど、さまざまな銘柄を取り扱っているため、日本225以外への投資を考えている人も検討してみてはいかがでしょうか。

※店頭CFDの年間取引高は、日本証券業協会及び日本商品先物取引協会の統計情報より当社調べ(2014年1月~2022年12月)

まとめ

GMOクリック証券で取り扱っているCFD「日本225」は、日経225先物を参照原資産とする株価指数CFDの一つです。日経225先物とは決済期限の有無・レバレッジ倍率・取引手数料の点で違いがあります。

日本225にはほぼ1日中取引できる点や、売りから取引を始められる点など多くのメリットがあるため、利益を狙えるチャンスも多く得られるでしょう。

ただし、レバレッジをかけすぎると追証やロスカットが発生することもあります。特に初心者の場合は、取引量を調整しつつ、無理のない範囲で日本225の取引に挑戦してみてください。