CFDとFXの違いとは?各取引の傾向や向いている方の特徴を紹介

CFDお役立ちコラム

CFDとFXの違いとは?各取引の傾向や向いている方の特徴を紹介

CFDとFXはどちらも証拠金を預け入れ、レバレッジを利用することで資金効率の高い投資を行う金融商品です。似た点も多くありますが、大きな違いは投資対象の違いにあります。CFDとFXの基本的な商品の仕組みはデリバティブ商品という点では同じですが、FXは為替が対象となりますが、CFDはさまざまな銘柄が対象になります。どちらかの商品で投資を考えている、両方の商品で投資を考えている方などは、CFDとFXの商品性の違いを把握しておくことは重要です。本記事では、CFDとFXの主な違いやそれぞれの特徴などを解説します。

CFDとFXの主な違い

CFDとFXの主な違い

CFDは(Contract for Difference)の略で、差金決済取引とも呼ばれます。差金決済取引は現物取引とは異なり、対象となる原資産の受渡しを行わず、差金決済によって生じた損益のみを受渡しします。一般的に対象となる対象が為替(Foreign Exchange)であるCFD取引が「FX」であり、株価指数や商品、株式等の為替以外を対象とした差金決済取引を「CFD」と区分します。
FXはCFDの中の1つと分類されており、大きな違いは投資対象になります。FXは為替のみが投資対象ですが、CFDは他にも株価指数や株式、商品、ETF等、投資対象が幅広いことが特徴です。また、投資対象の違いから派生して、取引時間や最大レバレッジ、相場の特徴もそれぞれ異なります。

取引対象

FXとは「Foreign Exchange」の略称で「外国為替証拠金取引」とも呼ばれ、取引の対象は為替になります。それに対し、CFDは参照原資産が商品CFD(金スポット、銀スポット、原油など)、株価指数CFD(日本225、米国30、米国NQ100など)、外国株式CFD(テスラ、マイクロソフト、NVIDIAなど)、バラエティCFD(ハイレバレッジ型ETF、ETN、REIT型ETFなど)と対象が幅広く銘柄によって取引の勝手や相場の特徴等が大きく異なります。

最大レバレッジ

FXの最大レバレッジは、取引する通貨に関係なく個人では25倍と定められています。一方でCFDは投資対象となる原資産によってかけられるレバレッジが異なり、同じ原資産を対象とするCFDでも取り扱う業者によって異なる可能性があります。
GMOクリック証券のCFDの場合、日経225先物やNYダウ先物等を参照原資産とした株価指数CFDが10倍、WTI原油先物や天然ガス先物、コーヒー先物等を参照原資産とした商品CFDが20倍に最大レバレッジが設定され、中国株や米国株を参照原資産とした株式CFDとVIX先物を参照原資産としたバラエティCFDが5倍に設定されています。
レバレッジは、高い投資効率で大きなリターンを得ることができますが、損失が発生すると証拠金として預け入れている資金以上に膨らむこともありますので、投資可能資金や許容するリスク度合いとも照らし合わせて取引を行うことが大事になります。

取引時間

FXの場合、日本円や米ドル等の通貨を交換する場は「外国為替市場」と呼ばれ、証券取引所のように特定の場所で取引されている訳ではなく、世界中の金融機関と投資家によって電話やインターネットで24時間取引されています。そのため、多くのFX会社は月曜日の午前7時から土曜日の午前7時(米国夏時間は土曜日の午前6時まで)を取引時間に設定しているため、ほぼ24時間取引することができます。
CFDの場合、銘柄毎に取引時間が異なります。GMOクリック証券では多くの銘柄を取り扱っていますので、以下を参照ください。
https://www.click-sec.com/corp/guide/cfd/lineup/

取引単位

CFDとFXでは、取引単位も異なる点に注意が必要です。FXの取引単位は通貨ペアやFX会社によって異なりますが、1Lotを10,000通貨とカウントし、0.1Lot(1,000通貨)が最低取引単位に設定されていることが多く、一方で、CFDの取引単位は参照原資産によって異なります。
GMOクリック証券のCFD取引では株価指数CFD、商品CFD、バラエティCFD、株式CFDの4つに分けられますが、同じ商品区分でも取引単位が異なっています。株価指数CFDの日経225先物を参照原資産とした日本225はCFD価格の10倍ですが、S&P500先物を参照原資産とした米国S500はCFD価格の1倍が取引単位となっています。
例として、CFDの「日本225」の取引単位はCFD価格の10倍です。CFD価格が30,000円の場合、30万円が1取引単位となります。ただし、日本225では10倍のレバレッジが効いているので、1単位の取引は通常であれば30万円必要ですが、10倍のレバレッジが効いているので実際に必要な証拠金は3万円ということになります。GMOクリック証券の取引画面では、取引数量を入力すると必要証拠金が表示されますので、簡単に計算できますが、商品性としてはこのような構成になっています。

ロスカットルール

ロスカットルールも、CFDとFXそれぞれに定められた取引ルールをしっかり確認するようにしましょう。ロスカットとは、保有しているポジションに対し損失が発生する方向にレートが急激に変動した際、損失が拡大することを防ぐために自動的にポジションを決済する機能を指します。損失の拡大を防ぐ機能ではありますが、意図せず保有しているポジションを全て失うことに繋がります。予防策としては、逆指値注文を入れておくことや証拠金を多く入金すること等が対策として挙げられますが、まずはロスカットのルールを入念に確認するようにしましょう。
ロスカットルールは業者によって異なりますが、GMOクリック証券の「FXネオ」の場合、証拠金維持率の50%を下回ると自動ロスカットの対象となります。(一気に全ての建玉に影響するため大部屋といった言い方をします)CFDの場合は、新規注文が約定した時点でロスカットとなるレートが建玉毎に設定(ポジション毎に設定されているので小部屋という言い方をします)され、そのレートに達するとロスカットになります。建玉毎に設定されたロスカットレートは任意証拠金を入金することでロスカット幅を広げることが可能なため、リスクマネジメントのコントロールが可能です。

インカムゲイン

「インカムケイン(Income Gain)」とは、一般的に金融商品を一定期間保有した際に得られる利益を指し、収益分配金や配当等がこれに当たります。インカムゲインと対照的な表現に金融商品を売却することになって得られる売買差益を「キャピタルゲイン(Capital Gain)」があります。
CFDとFXには、それぞれポジションを保有している間に受け取ることができるインカムゲインがあります。FXの場合、スワップポイントがこれに相当します。スワップポイントとは、通貨ペア間の金利差の受け払いを指します。低金利の通貨を売り、高い金利の通貨を買うとスワップポイントを受け取ることができます。現在の日本円は超低金利であるため、多くの対円通貨ペア(○○/JPY)の買いポジションにスワップポイントが付与されます。金利差が大きいほど買いポジションを保有した時に得られるスワップポイントは大きくなるため、メキシコペソ円(MXN/JPY)や南アフリカランド円(ZAR/JPY)といった高金利通貨と日本円の通貨ペアがスワップポイントを狙った取引で人気です。

CFDの場合、銘柄によって価格調整額、金利調整額、権利調整額の3種類の調整額が発生します。例としては
└価格調整額の対象銘柄:日本225、WTI原油など参照原資産が先物の銘柄
└金利調整額の対象銘柄:金スポット、銀スポット、株式CFD、参照原資産がETFなどの銘柄
└権利調整の対象銘柄:米国株CFD、中国株CFD、参照原資産がETFなどの銘柄

権利調整額については、参照原資産に配当や分配金が発生した際、現物を保有しているときと同様にCFDの買いポジションに付与されるものです。また、コーポレートアクションが発生した際も同様ですが、CFD取引は売り注文から入ることもできますが、その場合は支払いになりますので、この点に注意しましょう。

FX取引の傾向や特徴

FX取引の傾向や特徴

FX取引は24時間取引可能で高い流動性が特徴です。他の金融商品よりも、注意したほうがよい傾向や特徴について詳しく見ていきましょう。

レンジ相場が多くダマシも発生しやすい

FX取引の傾向や特徴としては、レンジ相場とトレンド相場に分けられることです。レンジ相場は、一定の値幅の中で価格が上下している相場を指します。トレンド相場のトレンドとは、相場の方向性を指し、レートが上昇する相場を上昇トレンド、下降する相場を下降トレンドと呼びます。FXの場合、レンジ相場が多い傾向であると言われています。レンジ相場が形成されている状況でレンジを見極めることができれば、ポジションを持つタイミングと決済するタイミングが分かりやすく、利益を出しやすい点がメリットです。しかし、一定の値幅で推移するため、得られる利益は限定的です。
ただ、値動きがレンジを超える局面(=レンジブレイク)では、値幅が急拡大する傾向があります。このレンジブレイクの場面では、価格が一方向に大きく動いた直後にすぐ反対方向に再び動いてレンジ内に収まる「だまし」が発生する可能性があります。ただ、この動きを上手に生かすことができれば、値幅の大きな取引が可能です。レンジ相場とトレンド相場では、取引手法が違ってきますので、相場に適した分析手法やテクニカル分析を組み合わせることが重要です。

取引が活発化する時間帯がある程度決まっている

FXは24時間取引できる点が魅力の1つですが、時間帯によってそれぞれ特徴があります。東京市場はアジア地域の投資家が取引に参加する時間であり、対円通貨ペア(○○/JPY)の取引が活発に行われやすい点が特徴です。大きな特徴としては、仲値(金融機関が顧客と外国為替取引を行う際に基準となるレート)が発表される9時55分前後は取引が活発になります。ただ、市場参加者はそれほど多くはないため、仲値を除くと限定的な値動きになる傾向があります。
ロンドン(欧州)市場は、ユーロやポンド等の欧州系の通貨ペアの取引が活発になることが特徴です。政策金利の発表や欧州系の経済指標が発表される日は値動きが大きくなる傾向があり、取引参加者も東京市場と比べると多くなります。
ニューヨーク市場の時間帯は、米国からの取引参加者も加わり、ロンドン市場と重なる日本時間の22時~翌2時は取引量や値動きが一日で最も大きくなりやすい点が特徴です。そのため、短期トレードが集中しやすい時間帯でもあります。各時間帯別に相場に特徴がありますので、生活習慣や取引スタイルに合わせて、取引する時間を選ぶことが重要なポイントになります。

・東京市場→主に日本時間の8~17時
・ロンドン市場→主に日本時間の17~翌2時
・ニューヨーク市場→主に日本時間の22~翌5時

CFD取引の傾向や特徴

CFD取引の傾向や特徴

CFD取引は多様な金融商品を取引できます。高いレバレッジが利用できる一方で、リスク管理が重要です。他の金融取引と比べて、特に注意すべきポイントについて詳しく見ていきましょう。

原資産の動きに連動するため価格変動要因を確認しやすい

CFD取引は、対象となる原資産の値動きに対応して取引価格が変動します。そのため、原資産価格の変動要因を把握することが重要です。例えば、株式を参照したCFDであれば、現物と同様に企業に関するニュースや決算の発表等が挙げられます。FXは政策金利、経済指標、長期金利などの価格変動要因が多くありますが、CFDは価格変動要因がFXほど多くなく、比較的情報を集めやすい利点があります。

銘柄が豊富にあるためリスクを分散しやすい

CFDは、取引できる銘柄の種類が多いことが特徴です。株式やETF、商品(コモディティ)等、対象が幅広いため特徴の異なる銘柄に投資することでリスクの分散も可能です。外貨建ての銘柄を円換算させるもの、円建てとして為替レートを気にせず取引できるものなどさまざまあり、新興国の株価指数、日本ではあまり知られていない海外企業の株式を原資産とする銘柄などもあるため、特徴の異なる銘柄に投資してリスクを分散するなど、幅広い投資を行うことができます。

FXに向いている方の特徴

FXに向いている方の特徴

FXは、基本的にほぼ24時間取引が可能です。日中に取引を行う時間があまりとれない、仕事終わりの夜間のみの取引しかできない方にはFXの方が向いています。また、高いレバレッジを効かせることができる商品であるため、資金効率を何よりも優先するのであれば、CFDよりFXの方が向いていると言えるでしょう。
ただ、CFDと比較するとレンジ相場になることが多く、動き出すとボラティリティが一気に高まるのがFXの特徴でもあるため、短期取引(特にスキャルピング)を得意としている方や、テクニカル分析でトレンドを把握しポジションをとる方(特にデイトレード)はFX取引の方が向いています。新興国通貨のスワップを長期間保有するなどの目的がある方は、CFD、FX両方の取引に適応できます。

CFDに向いている方の特徴

CFDに向いている方の特徴

CFDは銘柄が豊富で、参照原資産となる現物または先物などの相場とほぼ同等の値動きをするため、資産運用の一環として長期投資に向いていると考えられます。FXのスワップ目的の長期保有は新興国通貨に偏りがちであるため、長期保有であっても比較的リスクの少ない銘柄を保有したい方はCFDの方が向いていると考えられます。
実際に世界の株価指数は一時的に下落することもありますが、長期では右肩上がりになっていることが多く、株価指数CFDなどは、長期的な視点で考えると資金に余裕を持つという前提はあるものの、買いポジションを保有する場合は、勝率が高い傾向にあると考えられます。また、1つのCFD口座を開設するだけで、世界中の様々な資産に投資することができますので、投資を始める第一歩として、まずは幅広い金融商品に投資してみたい方に向いています。

CFDとFX、違いのまとめ

FXとCFDの一番の違いは「何に投資するか」であり、証拠金を業者に預け入れ、レバレッジをかけて取引するという基本的な部分は同じです。しかし、投資の対象は大きく異なるので、上述したFXに向いている方の特徴、CFDに向いている方の特徴を参考にしてください。
投資対象が違うため、最大レバレッジや取引時間、相場等にそれぞれの特徴があります。どちらにもメリット、デメリットがあるので、FXの米ドル/円にしか興味がない、CFDの日本225にしか興味がないなど、ポイントを絞った取引しか考えていないという方以外は、両商品の特性を理解しつつ、自身にとってメリットの大きい商品を選択し、取引を行っていただければと思います。

CFDやFX取引を始めるなら「GMOクリック証券」がおすすめ

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GMOクリック証券のCFDでは、株価指数CFDや商品CFD、株式CFDと幅広い取扱銘柄を取り揃えており、業界最低水準のスプレッドでお取引いただけます。FXもCFDと同様、様々な通貨ペアのお取引を業界最低水準のスプレッドとなっており、スワップポイントも業界最高水準となっております。さらにCFD,FX共にパソコンとスマートフォンの両方で高機能ツールを取り揃えており、初級者から上級者まで幅広い取引ニーズに対応しています。業者選びで悩んでいる方は、是非GMOクリック証券での取引を是非ご検討ください。