FXのチャートとは?種類や見方、設定できるテクニカル指標も解説!

FXネオお役立ちコラム

本記事では、FXにおけるチャートの種類や見方などの基本的な知識を詳しく解説します。
チャートを読み解くことでわかることについても紹介しますので、実際に取引をする際に役立ててください。

FXのチャートとは?

FXの舞台となる外国為替市場では、さまざまな通貨が24時間取引されており、需給バランスによってレートが目まぐるしく変化しています。

チャートとは、このような過去の為替レートの変動をグラフ化したものです。縦軸は価格を、横軸は時間を示しています。時間の経過とともに、価格がどのように変化したかを確認できるのが特徴です。

チャートには、需給バランスだけではなく、経済指標や金融政策、戦争・テロ・災害などの突発的な事象や投資家の心理など、さまざまな要素が反映されているといわれています。つまり、チャートを的確に分析できれば、売買するタイミングについて大きなヒントを得られる可能性があるのです。

ただしチャートは個人のトレーダーをはじめとして、多くの投資家が意識しています。チャートの読み解き方を知らなければ、差がついてしまうと言い換えることもできるでしょう。

FXで利益を狙うためには、チャートについての理解を深めておく必要があります。

FXのチャートの種類

FXで用いられるチャートにはいくつか種類があります。主なチャートの種類をおぼえておけば、相場に応じた使い分けができ、取引を有利に進められるかもしれません。

以下では主なチャートの種類と特徴を解説します。

ローソク足

ローソク足は、一定期間の価格推移を1本のローソクのような形で表した棒状のチャートです。日本では江戸時代に米相場の予測にも使われていたこともあり、比較的メジャーなチャートとして知られています。

ローソク足を見ることで、安値(やすね)・高値(たかね)・始値(はじめね)・終値(おわりね)を知ることが可能です。また、ローソクの長さによって相場の勢いなどを把握できます。

ローソク足は、相場の方向性や強弱が現れやすく、一目で多くの情報を把握できるのが特徴です。

※安値とは、ある期間の中で一番安い値段のことです。安値に対し、ある期間で一番高い値段のことを高値といいます。また、始値とは、ある期間で最初についた価格のことをいいます。始値に対し、期間の最後についた価格のことを終値(おわりね)といいます。詳細は後ほど説明します。

ラインチャート(折れ線)

ラインチャートとは、一定期間の終値を折れ線グラフで結んでできたチャートです。

ローソク足と比べると情報量が少なく、簡素な見た目が特徴となっています。長期的な視点で相場の価格の方向性を把握したい場合に役立ちます。

バーチャート

バーチャートとは、安値・高値・始値・終値の4つの価格を1本の縦線と2本の横線で表現したチャートです。ローソク足と根本的な仕組みは似ていますが、バーチャートには始値と終値の間にできる「実体」と呼ばれる四角形の部分が存在しません。

日本のトレーダーの間で使われるケースはほとんどなく、主に欧米で利用されているチャートです。

FXのチャートの見方と意味

チャートを相場分析に活用するためには、チャートが何を表しているのかを知っておかなければなりません。ここでは、多くのトレーダーが利用しているローソク足を例に、FXにおけるチャートの具体的な見方や意味を説明します。

時間足

FXの時間足とは、一定時間における値動きを表した指標のことで、時間単位の値動きをローソク足で表したものです。

1分足・5分足・1時間足・4時間足など、さまざまな時間足があります。1日単位で見た場合には、1時間足は24本、4時間足の場合は6本のローソク足がつくられることになります。より長期的なスパンで値動きを捉える場合には、日足(ひあし)だけではなく、週足(しゅうあし)・月足(つきあし)などが用いられることもあります。

時間足は、チャートツールによって設定できる時間が異なりますが、複数の時間足を切り替えたり、同時に表示したりすることが可能です。

どの時間足をメインで確認するかは取引のスタイルによって変わります。たとえばデイトレード(数時間から1日の間に売買を完結させるトレードスタイル)であれば分足・時間足がメイン、スイングトレード(数日から数週間で売買を完結させるトレードスタイル)であれば日足や週足をメインに用いるのが一般的です。

始値

始値とは、一定期間の取引において最初についた価格です。ローソクチャートは、始値から始まります。

基本的には1本前のローソク足の終値が始値の水準となりますが、まれに価格の急変動により、始値と終値の間に空白ができる場合があり、これは「窓」と呼ばれます。

とくに週末から週明けにかけて、相場に大きな影響を与えるニュースが出た場合には窓が現れやすい傾向です。

終値

終値とは、一定期間の取引において最後についた価格です。終値でローソクチャートが終わります。

始値より終値が高い、つまり価格が上昇してできた足は「陽線(ようせん)」、価格が下落してできた足は「陰性(いんせん)」と呼ばれます。陽線であれば一定期間は買いが強かったことを示し、陰線であれば一定期間は売りが強かったことを示します。

なお、始値と終値の間にできる太いローソク足は「実体」と呼ばれ、陽線は白か赤、陰性は黒か青で示すのが一般的です。

安値

安値とは一定期間の取引において、最も安かった価格です。

陽線の場合、安値と始値の間にできる細い線を「下ヒゲ」と呼びます。一方、陰線の場合、安値と終値の間の線が「下ヒゲ」です。

高値

高値とは一定期間の取引において、最も高かった価格のことです。

陽線の場合、高値と終値の間にできる細い線を「上ヒゲ」と呼びます。一方、陰線の場合、高値と始値の間の線が「上ヒゲ」です。

FXのチャートからわかること

FXのチャートを見ることで、価格の方向性がわかります。価格の方向性を見極められれば、どのタイミングで売買するのが適切か判断しやすくなるでしょう。

なお、チャートを分析する際は「トレンドライン」と呼ばれる補助線をチャート上に引きます。安値同士を結んだ線は下値支持線(サポートライン)、高値同士を結んだ線が上値抵抗線(レジスタンスライン)です。

トレンド相場(上昇トレンド・下降トレンド)

トレンド相場とは、価格に一定の方向性が出ている相場を指します。
上値抵抗線(下値支持線)が右肩上がりになる場合は「上昇トレンド」、右肩下りになる場合は「下降トレンド」と判断できるケースが多い傾向です。

一般的にトレンド相場では「順張り」で売買するのが有効とされています。順張りとは、相場の流れに沿ってエントリーする方法です。たとえば順張りでは、1ドル=140円のタイミングで、今後1ドル=145円まで値上がりすると予測し、エントリーします。

多くのトレーダーが取引する、ロンドン市場やニューヨーク市場などがオープンするタイミングでは大きなトレンドが形成される傾向があるようです。

レンジ相場

レンジ相場とは、価格に方向性がない状態のことで「もみ合い相場」や「ボックス相場」などと呼ばれることもあります。価格が上値抵抗線と下値支持線の間を、上下に往復しているのが特徴です。為替相場全体で見ると、約7〜8割がレンジ相場といわれています。

一般的にレンジ相場では「逆張り」で売買するのが有効とされています。逆張りとは、トレンドの流れに逆らってエントリーし、利益を狙う方法です。たとえば1ドル=135〜140円の間で価格が行ったり来たりしているときに、140円にタッチしたタイミングでエントリーする、といった具合です。

予測が当たれば大きな利益を得られる可能性もありますが、エントリーしたタイミングでトレンド相場に転換するケースもあるため、初心者にとってはやや難しい手法といわれています。

FXのチャートに設定できるテクニカル指標とは

過去の値動きから、チャートをもとに将来の値動きを予測・分析する手法を「テクニカル分析」と呼びます。テクニカル分析を行う際に役立つのが「テクニカル指標」です。

テクニカル指標は大きく2つに分けられ、活用する場面は異なります。かなり多くの種類がありますが、代表的な指標だけでもおぼえておくと、実際に取引する際は大いに役立つでしょう。

トレンド系のテクニカル指標

トレンド系のテクニカル指標は、その名の通りトレンドを予測するのに役立つ指標です。

代表的なトレンド系指標には移動平均線・一目均衡表・ボリンジャーバンドの3つがあります。

・移動平均線

移動平均線とは、一定期間の価格の終値の平均値をつなぎ合わせた折れ線グラフです。平均値を計算する期間によって、5日・15日といった短期の移動平均線や75日・200日といった中長期の移動平均線など、さまざまなラインを表示します。

移動平均線が上向きなら上昇トレンド、下向きなら下降トレンドと判断するのが一般的です。また、ローソク足が移動平均線の上にあるときは上昇トレンド、移動平均線の下にあるなら下降トレンドと読み取れます。

さらに短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上に抜けた状態は「ゴールデンクロス」と呼ばれ、買いシグナル、反対に上から下に抜けた場合は「デッドクロス」と呼ばれ、売りシグナルとして機能しやすいとされています。

・一目均衡表

一目均衡表は、一目山人(いちもくさんじん)によって開発された日本生まれのテクニカル指標です。転換線、基準線、先行スパン(2本)、遅行スパンの5本線や、2つの先行スパンの間に現れる「雲」の位置関係や傾き、大きさなどによってトレンドを判断します。

一般的に雲よりも価格が上にあれば上昇トレンド、下にあれば下降トレンドと判断するケースが多いようです。

また「転換線が基準線よりも上」「遅行スパンが価格よりも上」「価格が雲よりも上」といった状態は「三役好転」と呼ばれ強い買いシグナルとされています。「転換線が基準線よりも下」「遅行スパンが価格よりも下」「価格が雲よりも下」といった状態は「三役逆転」と呼ばれ、強い売りシグナルと言われています。

・ボリンジャーバンド

ボリンジャーバンドは、統計学の標準偏差を活用したテクニカル指標です。移動平均線と上下に値動きの幅を示す線を3本ずつ(±1σ~±3σ)加えて表します。バンドが収縮している状態は「スクイーズ」と呼ばれ、レンジ相場である可能性が高いとされます。一方、スクイーズのあとにバンドが一気に拡大している状態は「エクスパンジョン」と呼ばれ、トレンドの発生を意味することが多いようです。

また価格が+1σ~−1σの範囲に収まる確率は約68.26%、+2σ~−2σの範囲に収まる確率は約95.44%、+3σ~−3σのライン内の範囲に収まる確率は約99.73%といわれているので、これらの線にタッチしたタイミングは逆張りでエントリーするタイミングといわれています。

オシレーター系のテクニカル指標

オシレーター系のテクニカル指標は、現在のトレンドの強さや相場の過熱感など、変化の大きさや兆しを察知するときに活用する指標です。

代表的な指標としては、RSI・ストキャスティクスなどがあります。どちらもメインチャート下のサブチャートに表示されます。

・RSI

RSIは、現在の相場の相対的な強弱や過熱感を表す指標です。70~80%以上で買われ過ぎ、20~30%以下で売られ過ぎと判断し、逆張りでエントリーするのが一般的な活用方法です。

・ストキャスティクス

ストキャスティクスはRSIと同様に、相場の買われ過ぎ・売られ過ぎを判断するのに役立つ指標です。
%Kと%Dの2本の線で表し、0〜100%の範囲で表します。%Kラインは相場に対して敏感に動くのが特徴で、%Dラインは%Kラインよりも遅く動く傾向があります。%Kが%Dを上から下にクロスした場合は売りシグナル、下から上にクロスした場合には買いシグナルと判断することが多いようです。
上記は、ファーストストキャスティクスと呼ばれるのに対して、「Slow%K」と「Slow%D」の2本のラインを利用したスローストキャスティクスという手法もあります。

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まとめ

チャートとは、過去の為替の値動きをグラフにしたものです。FXにおいて根拠のある取引をするためにはチャートの分析が欠かせません。

チャートにはさまざまな種類がありますが、一般的に過去の値動きを一目で確認できるローソク足を使うことが多くなっています。注文前にチャートを確認しておけば、トレンドの有無や相場の方向性がわかるため、取引の精度が向上する可能性があるでしょう。

チャート分析の際に役立つテクニカル指標をいくつかおぼえておくと、トレンドを見極めたりエントリータイミングを図ったりするにも役立つはずです。

なお、高機能なチャートツールを利用したい方は「FXネオ」の利用を検討しましょう。パソコン・スマホの両方で、さまざまなテクニカル指標や描画ツールが利用できます。操作の自由度が高く、初心者から上級者まで幅広い人にとって使いやすく感じられるはずです。