FXの手法とは?種類や活用するメリット、注意点も解説

FXネオお役立ちコラム

FXの手法とは?種類や活用するメリット、注意点も解説

本記事では、FXにおける手法について解説いたします。一言で「手法」といっても様々な意味がありますが、FXの取引手法、取引スタイル、分析方法などの種類や活用方法をご紹介いたします。FX取引だけでなく金融商品全般に共通することですが、根拠なく闇雲に取引をしても継続的に利益を上げ続けることは難しいと言われています。ルールに沿って取引を行うことも「手法」の一つであり、FXの手法の意味や種類を把握することは、リスク管理を行う上でも大切になってきます。

ルールに沿うことで、最も重要なことは根拠のない取引を抑制することです。感情任せの取引になっていないか、含み損が出ている時に都合のいい解釈で自分を納得させていないか、取引の基本となる姿勢もそうですが、ご自身にあった取引手法、取引スタイルはどのパターンなのか、などを解説いたします。

FXの手法とは

FXの手法とは

FXの取引手法とは、取引するときのルールを指します。取引スタイル、分析方法から注文執行までの一連の流れをご自身の「手法」として作り、その手法通りに取引を行うことが取引の第一歩となります。手法にはさまざまな種類があるため、ご自身でルールを決め、ルールに則り取引することが大事です。

FX取引で特定の手法を活用するメリット

FX取引で特定の手法を活用するメリット

FX取引を行う際は、ただ闇雲に取引をするのではなく、取引手法を取り入れた上で根拠のある取引を行うことが大切です。

ここでは手法を用いることでのメリットをご説明します。

感情的な取引を抑えられる

手法に沿った取引をすることで感情に左右されず、冷静な取引ができるメリットがあります。
感情的な取引を抑制するためにご自身のルールを策定することは重要です。
ルールから逸脱すると、投資家の性格や感情などの影響を受けた取引になってしまいます。損失を埋めたい、そのうち戻るだろう、などの曖昧な考えが損切を遅らせ含み損のポジションを保有し続ける原因にもなります。

大きな損失が出てしまうと、それだけで取引が雑になってしまったりするので、感情をコントロールするという観点でも、ルールに則った取引は大事です。

改善点を探しやすい

もう一つのメリットは、改善点を探しやすいところです。
手法通りに根拠のある取引を行えば、取引結果の反省がしやすく、取引を振り返ることで勝率や損益の改善も期待できます。
FXで利益を上げている投資家のインタビューなどでよく見かける言葉で、自分の得意な相場を見つけるというものがあります。手法を決めておけば、似たような動きがあった時に、過去にどのような取引をすればうまくいったのかをパターン化しやすく、こういった動きの時に自分は利益が出やすいという経験が培われます。手法を決めずになんとなく取引を行うと、その時は利益が上がったとしても、次に似た動きがあった時に同じ取引手法を自身ができるかは不明瞭です。

利益が上がるパターンの時には、自身のパターンを手法として取り入れ、損失が出てしまった場合には、なぜ損失が出てしまったのかを考える際に、この手法のここが駄目だったからという振り返りを行う際にも重要になってきます。

マーケットは生き物と言われているように、毎回自分の思い通りの動きにはなりません。得意な値動きの際には自身の取引スタイルをより強く、不得手な値動きの際にはできるだけ損失を防ぐ、単純なようで非常に大事なことなので、ルールを確立し根拠ある取引を行うよう心がけてください。

FXの基本的な取引手法

FXの基本的な取引手法

FXの基本的な取引手法として、「順張り」と「逆張り」があります。どちらの取引方法もメリット、デメリットがありますが、こちらについてはご自身に合った取引手法を見出してください。

トレンドに沿った「順張り」

「順張り」とは、トレンドに沿った取引を指します。価格が上がっていく時に流れのまま買い注文を行い、価格が下がっていく時には流れのまま売り注文を行う取引です。順張り取引のメリットとしては、トレンドに合わせて行動をするので、売買のタイミングが掴みやすいという点があります。また、トレンドが長期になればなるほど大きな利益が期待できます。
デメリットとしては、トレンドには波があるため、為替レートが上がりきったタイミングで買い取引を行ってしまう、下がりきったところで売り取引を行ってしまう可能性があるという点です。一般的には、チャートなどでテクニカル分析を利用する取引となります。

トレンドに逆らった「逆張り」

「逆張り」とは、トレンドに逆らった取引を指します。価格が上がっている上昇トレンドの際に、為替レートが上げ止まる値動きを想定し、売り取引を行います。
逆に、価格が下がっている下降トレンドの際に、為替レートが下げ止まる値動きを想定し、買い取引を行うなど、リアルタイムの値動きと逆のポジションを保有する取引になります。
逆張りのメリットとしては、トレンドの転換点を掴めれば大きな利益が狙える点です。ただ、デメリットとして、トレンド中は値動きを継続する圧力があるため、適切に損切を実行しなければ損失が拡大していくこともあるため、初心者の場合は逆張りよりは順張りの方がマーケットを理解する意味で向いているかもしれません。ただ、マーケットの分析力や判断力に自信がある場合は、逆張り取引の方が狙える値幅は大きくなります。

FXの4つの取引スタイル

FXの4つの取引スタイル

FXの取引スタイルは、大きく分類して「スキャルピング」「デイトレード」「スイングトレード」「ポジショントレード」の4つに分けられます。

生活スタイルから取引可能時間を考え、どのような取引方法が自身に合っているのかを判断することは、継続的に取引を行う上で非常に大切です。
まずは、自身の生活サイクルと照らし合わせて、どのような取引スタイルが向いているのかを判断してください。

スキャルピング

スキャルピングとは、短時間で何度も売買を繰り返す手法です。1度の取引では数秒~数分で新規建てから決済まで完結させ、少ない値幅を何度も繰り返し、コツコツと利益を積み重ねる取引手法です。

最大のメリットとしては、利益の値幅も小さい分、損失幅もきちんとルールを決めておけば小さくて済むという点になります。
デメリットとしては、損切のルールを逸脱してしまうと、小さな収益を積み重ねていっても、一度の大きな損切りで全て台無しになってしまうという点です。そういった意味では、自身の取引手法が確立された人向きと言えるでしょう。

初心者の方に見られますが、取引の値幅が小さいため、通常時よりもリスクをとり取引数量を増やす傾向が強くなります。過度なリスクをとる取引は精神的にも資金的にも余裕がなくなってしまいますので、取引ルール順守、感情のコントロールができる方向けの取引手法となります。

デイトレード

デイトレードとは、1日のうちに売買を完結させ、翌営業日にポジションを持ち越さない手法です。基本的にはトレンドを重視する順張りに近い形のトレードを行うか、直近の安値・高値などの水準を意識し、指値などで新規建てを行う取引になります。

スキャルピングと比べると取引回数も少なくなりますが、値幅はスキャルピング取引よりも大きな手法となります。1日の中で、トレードのタイミングを自身の生活リズムに組み入れることがでるので、日中お仕事が忙しい方などは、このデイトレードの手法を使う方が多い傾向です。

また、リスク管理においても過剰な取引はなく、逆指値を設定するなどのルールを設定すれば、安定した取引を行うことが可能です。

スイングトレード

スイングトレードとは、数日から数週間の間で売買を行う手法です。
定期的にチャートを確認してマーケットの動きを見ながらトレードのタイミングを判断する手法なので、時間的にも取引内容的にも余裕を持った取引になります。
大きなトレンドの流れを掴む取引手法なので、少ない値幅のプラス、マイナスについてはあまり意識しない取引方法になります。
ただし、政策金利や各国の主要経済指標(米国の雇用統計など)が発表される際は、これまでのトレンドが一気に変わる可能性があるため注意が必要ですが、基本的には一喜一憂せず、数円の利幅を狙うような取引手法になります。

スイングトレードに関しては、翌営業日にポジションを持ち越すことになるため、スワップポイントがプラスで付与されるポジションであれば気にする必要はありませんが、スワップポイントがマイナスとなるポジションについては営業日が切り替わるたびにスワップポイントを支払う必要があるため注意が必要です。

基本的には、取引回数が少ない手法となるため、デイトレードと比べても大きな値幅を狙いにいくことになります。多少の値動きがあっても、ある程度様子を見る手法なので、余裕を持った資金で取引ができる方、1度の取引で数円以上の利幅を考えている方向けの取引手法になります。

ポジショントレード

ポジショントレードとは、数か月、長い場合は年単位でポジションを保有する取引手法になります。

スイングトレード同様に、政策金利や各国の主要経済指標(米国の雇用統計など)が発表される際は、これまでのトレンドが一気に変わる可能性があるものの、基本的には本当に大きなトレンド転換点(各国の利上げ方針が利下げに転換した、英国のブレグジットなどのイベントを控えている、米国の大統領選が行われるなど)以外は、ポジションを保有する取引手法になります。
スイングトレードよりも長い期間ポジションを保有するため、日々の値動きには左右されませんが、長期的にポジションを保有するため、1度の取引でプラスもマイナスも値幅が大きいことは認識する必要があります。ボラティリティ(流動性)の高い通貨ペアでなく、比較的ボラティリティの低い通貨ペアの取引が主体となります。

ポジショントレードについては、トレード自体で利益を考えるだけでなく、スワップポイントを加味したトレード手法になることが多くなります。スワップポイント狙いで人気のある通貨ペアは、エマージング通貨と言われる新興国通貨の人気が高いです。理由は、以下のように金利が高い点が挙げられます。

トルコリラ→40.00%
メキシコペソ→11.25%
南アフリカランド→8.25%
日本円→-0.10%
※2023年11月23日現在

現時点では、日本は異次元の金融緩和を行っているため、エマージング通貨のクロス円のスワップポイント中心の取引を考えているのであれば、ポジショントレードが向いていると考えられます。

FXの相場分析手法

FXの相場分析手法

FXの相場分析方法は、大きく分けて2つに分類され、「ファンダメンタルズ分析」と「テクニカル分析」と呼ばれるものになります。
それぞれ特徴が異なるため、ご自身に合う分析手法を使ってマーケットを分析するようにしましょう。

ファンダメンタルズ分析

ファンダメンタルズ分析とは、世界情勢、経済指標、経済ニュースなどを基にマーケットの値動きを分析する手法です。
景気や金融政策などの変化が市場にどのような影響を及ぼすのか、などを分析します。相場に影響を与えやすい各国の経済指標を調べたり、経済ニュースを日々確認したりと、豊富な知識や情報が必要とされます。
大きなトレンドを的確に掴む取引手法となるため、短期的な取引よりは中・長期的な取引(スイングトレード、ポジショントレード)を考えている方に向いています。特にポジショントレードを考えている場合は、各国の金利動向が非常に重要になってきますので、各FX会社が提供するスワップポイントがいくらになっているのかなどの調査も必要です。

テクニカル分析

テクニカル分析とは、チャートを用いて値動きやパターンによる分析を行う手法です。
値動きの傾向をパターンとして活用するだけでなく、移動平均線やMACDといった豊富なテクニカル指標も活用して分析します。

メリットとしては、経済に関する知識が豊富でなくても問題ないため、初心者も始めやすい分析手法になります。デメリットとしては、過去のパターンを参考にしても必ず同じパターンが繰り返されるわけではないので、取引判断をする機会がファンダメンタルズ分析と比べると多くなること、有事にすぐに反応できないなどがあげられます。

一方で、ファンダメンタルズ分析と比較すると、分析手法が比較的容易であるため、まずはテクニカル分析から始めてみるのもいいかもしれません。
テクニカル分析では、過去のパターン、使用するテクニカルの売買サインなど、スキャルピングなどの短期取引にも応用することができます。短期トレンドのみで問題ない手法で取引を行う場合は、テクニカル分析が合っていると考えられます。

FX初心者に向いている手法

FX初心者に向いている手法

FX初心者に向いている手法としては、できるだけシンプルな手法を活用することです。

上記は一例ですが、手法を突き詰めていくと無限の手法があるため、まずはリスクの少ないシンプルな手法で取引を行い、徐々にご自身に合った取引手法を取り込んでいくのが適切だと考えます。

FXの手法を活用する際の注意点

FXの手法を活用する際の注意点

ここまでFX取引における手法について解説してきましたが、ここからは手法を活用する際の注意点となります。ご自身の決めたルールがある以上、それを破らないというのが鉄則ですが、どうしても陥りがちな3つの注意点があります。

手法に対して過度な期待をしない

題目そのままの意味になりますが、FXのみならず、金融商品全般に必勝法は存在しません。ご自身でルールを定めても、毎回その手法が必勝法となることはありません。
勝てる手法を見出しても、その後も長期的に同じ手法が通用するものではなく、マーケットの変化に応じて微調整していく必要があります。
ルールを定めるのも非常に大切ですが、それに頼り切ってしまうと臨機応変に対応できないことがあります。手法を活用するなかでも、一度決めた手法に過度な期待はせず、継続して勉強と分析を行うことで手法のブラッシュアップを行うことが大切です。

損切りを適切に行う

FX取引では、『絶対』がないように、いくら相場分析を徹底しても、期待した値動きになるとは限りません。
保有ポジションとは逆のトレンド転換が起きたとき、相場に方向性がないときなど、状況に応じて損失を抑えるために損切りを決断することも大切です。
どうしても損切りはしたくない、いつかは為替レートが戻るのではないかという考えは誰しもが持つものですが、マーケットとうまく付き合っていくには、損切りという行為は重要になってきます。

常にマーケットを見られない場合でも、逆指値注文と呼ばれる損切り注文を設定しておけば、チャートを見ていなくても指定した価格まで値下がった(値上がった)ときに売却されるため、損失が抑えられます。
感情に左右されて大きな損失を出さないように、あらかじめ損切りルールを作って取引を行ってください。

生活スタイルや性格に合った手法を使う

生活スタイルやご自身の性格によって適切な手法は異なるため、最終的にはご自身に合う手法を活用することが大切です。闇雲にさまざまな手法に手を出してしまうと、いつまでもうまくいかないケースが考えられるため、まずはシンプルな手法を決め、実際に取引をしながら経験を積み、慣れてきたら他の手法を学んでいく方がいいでしょう。自身のトレード結果を振り返ることができる範囲でシンプルな手法をまずは試してください。

FX取引には高機能ツールが使える「FXネオ」の利用を検討しよう

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まとめ

FX取引は、闇雲に行うのでなく、ご自身に合う取引手法を活用して取引をすることが大切です。手法を決めてルール通りに取引を行うことで、感情に左右されない取引となり、根拠のない過度な取引を抑制できます。

FXの手法はトレンドに沿った「順張り」トレンドに逆らった「逆張り」や様々な取引スタイル、またファンダメンタルズ分析やテクニカル分析といった分析手法があります。

手法を活用する際は、過度な期待をしないことや損切りを適切に行うこと、ご自身に合う手法を使うことが大切です。

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