空売りの価格規制

空売りの価格規制(法162条、金融商品取引法施行令26条の2〜26条の4)

空売りとは

空売りとは、有価証券を有しないでもしくは有価証券を借り入れてその売付けをすることを言います。空売りの中には、信用取引による売りが含まれますが、信用取引以外でも株主から株券を借りて市場で売却することも空売りに含まれます。
このような空売りに対しては、金融商品取引法および金融商品取引法施行令(以下「施行令」と呼びます)により、明示・確認義務、価格規制、残高報告義務がかかります。

空売り価格規制について

空売り(信用取引の新規売り)注文は、株価の意図的な売り崩し行為を防止するために、法令で「価格規制」が定められています(施行令26条の4)。
2013年11月5日付、金融商品取引法施行令の一部改正により、価格規制適用銘柄(トリガー抵触銘柄)に該当する場合、原則として株価上昇局面では直近公表価格未満、株価下降局面では直近公表価格以下の価格での空売りが禁止されています。

  • トリガー抵触銘柄とは・・・前日終値(当日基準値段)と比較して、株価が10%以上低い価格となった銘柄のことです。

トリガー抵触とは下図のように、基準値段から10%以上下落した場合に、その瞬間から翌営業日の立会終了まで価格規制が適用され、翌々営業日には価格規制が解除されます。
なお、株価が10%以上下落した後、株価が回復して10%未満になったとしても、価格規制は翌営業日まで適用されます。
また、株価が10%以上下落する日が連続する場合には、価格規制が連続して適用されますのでご注意ください。

当日 翌日 翌々日
規制なし 規制あり 規制なし

基準値段比10%下落
   
  • 同法令に違反しますと30万円以下の過料が科されることがございますので(法208条の2)、十分ご注意ください。

▼トリガー抵触銘柄については、当社の注文画面にてご確認いただけます。詳細はコチラ

トリガー抵触銘柄の信用新規売注文を発注する場合、以下にご注意ください。

1回で51単元以上の信用新規売注文を発注した場合、取引所において「価格規制ありの空売り」として価格の確認が行われます。
空売りの価格規制に抵触する場合は、取引所においてエラー(注文不可または失効)となりますので、51単元以上の信用新規売注文を発注される場合は、価格規制に抵触しないようご注意ください。
また、個人投資家が行う50単元以内の信用新規売注文については、取引所において価格の確認は行われませんが、価格規制を潜脱する目的で意図的に50単元以内に分割した数量を短時間に連続して発注した場合は、同規制の適用除外とはなりませんので、51単元以上の信用新規売注文を発注される場合は、分割せず一度に発注をお願いいたします。
なお、51単元以上の注文を発注する意図をもって複数の証券会社にまたがって注文を分割して発注している場合、空売り価格規制に抵触する可能性がございますので、ご注意ください。

  • 短時間とは、具体的に「〜分以内」といった数値基準ではなく、相場状況等から総合的に判断されます。

価格規制適用銘柄の注文について

トリガー抵触銘柄における注文例 規制適用
引け後、寄付前の注文が合算で51単元以上となる信用新規売注文 あり
ザラ場の51単元以上の信用新規売注文 あり
51単元未満の信用新規売の注文 なし
51単元以上の信用新規売注文以外の注文 なし
  • 引け後、寄付前の注文は短時間で発注された場合でなくても、同一の注文とみなされます。

▼トリガー抵触銘柄の注文について詳細はコチラ

トリガー抵触前の銘柄の注文について

トリガー抵触前の銘柄であっても51単元以上の信用新規売注文については、取引所において以下の注文はエラーとして返され、失効となりますので予めご了承ください。

トリガー抵触前の銘柄における注文例 規制適用
51単元以上の成行注文 失効
51単元以上のトリガー価格以下(当日基準値段から10%以上の下値)の指値注文 失効

当社の対応

ご注文の受け付けについて

当社では、空売りの価格規制を潜脱する目的での分割発注を防止する観点から、以下の措置を講じております。

  • 成行または同一値段の指値により複数の信用新規売注文を発注する場合、発注限度数量を合計で50単元以内とします。
  • 執行区分「寄付」を伴う信用新規売注文については、発注限度数量を合計で50単元以内とします。執行区分「寄付」を伴う指値注文による1回で51単元以上のご注文は発注が可能です。
  • 執行区分「引け」、「指成」を伴う信用新規売注文については、発注限度数量を合計で50単元以内とします。執行区分「引け」を伴う指値注文による1回で51単元以上の注文は発注が可能です。
  • 信用新規売の逆指値注文においては、お客様が指定された逆指値条件に到達し、注文が発注される際に上記発注限度数量に抵触する場合においては、その逆指値注文は失効致します。

つなぎ売りに関するご注意

「つなぎ売り」とは、保有している銘柄の株価の下落が予想される場合に、保有している現物を売らずに信用取引で空売りをすることによって値下がりのリスクを回避しようとする手法のことをいいます。
この「つなぎ売り」に対しても、空売り価格規制が適用されますのでご注意ください。
「つなぎ売り」であることを理由に価格規制を潜脱する目的で、50単元以内の短時間での分割発注を繰り返すお客様には、注意喚起・聞き取り調査・お取引の制限等の措置を講じさせていただく場合があります。

公募増資等に関する空売り規制について

2011年12月に金融商品取引法施行令の改正が行われ、公募増資等に関連する空売り規制が施行されました(施行令26条の6)。
この規制により、増資公表後、新株等の発行価格決定までの間に空売りを行った場合、当該増資によって取得した有価証券により、その空売りの決済を行なうことが禁止されています。
なお、空売り価格規制の適用除外項目には「募集・売出等で取得することとなる数量の範囲内の売付け」がありますが、これは、公募増資等の際に①価格が決定され、②その申込後、③割当数量が確定した段階で、その数量の範囲内で行えるものであり、公募増資の発表があったことをもって空売りの価格規制の適用除外とはなりませんのでご注意ください。

空売り残高報告書の関連取引所へのご提出について

お取引の結果、①空売り残高(信用売建玉)が「発行済株式総数の0.2%以上」かつ「51単位以上の数量」の保有となった場合、②①の残高に0.1%以上の増減があった場合、又は③0.2%未満となった場合には、取引日を起点に翌々営業日の朝10時までに証券会社を通じて関連取引所へ「空売り残高報告書」を提出していただく義務がございます。 当社では毎営業日、「空売り残高報告書」の提出対象となるお客様を抽出し、対象となったお客様にご登録のメールまたはお知らせにてご連絡をさせていただいております。

ページトップへ