現引・現渡

信用取引

通常、信用取引の返済は反対売買により決済が行われますが「現引」「現渡」により返済する方法もあります。現引は「品受け」とも呼ばれ、信用の買いを返済するときに、自己資金の中から買付けた代金を支払い、その株を受け取る決済方法です。たとえば、30万円の委託保証金で、100万円の株を信用で買い、値上がりして120万円になったとします。通常でしたらこの株券を売って手に入れた120万円から、当初借りた100万円を返済します。しかし、もっと長く保有したいと思った場合に、自己資金の中から当初の100万円を支払うことにより信用で買った株式を現物として引き取ることが可能になるのです。

(図1)現引・現渡について

一方、現渡は「品渡し」とも呼ばれ、信用の売りを決済するときに、買い戻して株券を作るのではなく、もともと保有していた現物株式の中から、借りていた株券を返済し代金を受け取る決済方法のことです。

(図2)現引・現渡について